愛犬との防災

今回は9月1日の防災の日を前に愛犬との防災について考えてみよう。

環境省「東日本大震災における被災動物対応記録集」によると東日本大震災で死亡した犬の数は、青森県31頭、岩手県602頭、福島県約2500頭(あくまでも報告された頭数)となっている。また、熊本県報道資料によると2016年8月26日時点で熊本自身発生後、県が保護した犬の数は634頭となっている。

過去の避難所生活から学ぶ愛犬との防災の心得として、人と動物の防災を考える市民ネットワークNPO法人アイナス代表 平井潤子さんは避難生活のカタチはいろいろあり、他に行く場所がないと思い込み、気を使って我慢をし続けると飼い主自身だけではなく愛犬もストレスで体調不良に陥ることにつながると警鐘している。

では、避難生活空間のケースはどのようなものがあるのだろうか。

①飼い主と自宅

自宅が被災を免れ住める場合、飼い主と犬が自宅で一緒に避難生活を送るケース。

②飼い主は避難所、犬は自宅

愛犬が吠えて迷惑となり避難所に居づらい場合や、もともと屋外飼育の場合、多頭飼育の場合などに自宅の安全を確認し、飼い主は避難所で生活しつつ自宅に犬だけを置くケース。

③避難所の軒先

避難所の建物の軒を利用し、ロープとシートなどで風雨よけを作り飼い主と犬が一緒に過ごすケース。

④避難所で専用飼育スペース

避難所建物内には飼い主だけが入り、犬は避難所敷地内のペット専用スペースにいるケース。

⑤避難所屋外でテント

避難所の敷地内にテントを設置できる場合、飼い主と犬が一緒に過ごすケース。

⑥避難所屋内で同居

避難所の屋内に他の避難者と分離したペット飼育者専用スペースが設けられた場合、飼い主が犬と一緒に過ごすケース。

⑦避難所屋外で飼い主の車内

避難所の敷地内に車を停められる場合、車内で飼い主と犬が一緒に過ごすケース。

⑧病院またはペットホテルへ預ける

かかりつけの動物病院等に一時預かりをしてもらうケース。

⑨知人や親類へ預ける

長期間、自宅や仮設避難場所で犬を飼うことができない場合、友人や知人、親族に犬を預けるケース。

⑩動物保護シェルターへ預ける

長期間、自宅や避難所では犬を飼うことができず、他に預け先も見つからない場合、動物保護シェルターに預けるケース。

などがあることを覚えておこう。

2016年に起きた熊本地震ではテントで避難生活をする人が大勢いたそうだ。愛犬家にとっては気兼ねすることなく、愛犬と同じ空間にいられるという大きなメリットがあるからだろう。

ただし、テント生活をスムーズに送るにはある程度の経験や知恵が必要だ。災害時に備え、アウトドア生活の知恵や経験を身につけるためにも愛犬と共に積極的にキャンプやテント生活を楽しんでおくのもいいだろう。

また、災害対策として普段の愛犬のしつけでストレスに強い犬にしておくことも大事だ。特にハウスの中で静かに待っていられる犬にする、飼い主の指示のもとで排泄のコントロールができる犬にする、吠えるのを飼い主の指示でやめられる犬にする、の3つは最低でもできるようにしておこう。

そして避難生活で飼い主自身のストレスが強いと感じた時は、飼い主は笑うように心がけよう。飼い主が落ち着いた気持ちでいれば愛犬も安心するからだ。

いつ、どこで、どのような状況で、どのような種類の災害に見舞われるかわからない。

愛犬と一緒に避難するにしろ、愛犬と離れて生活せざるを得ないにしろ、飼い主には愛犬の命と健康を守る責任があることを肝に銘じておこう。


※参照 JKCガゼット(2017年9月号)


文・写真 吉川孝治

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